御祭神(おまつりするかみさま)

伊邪那伎日真名子(いざなぎのひまなこ) 加夫呂伎熊野大神(かぶろぎくまのおおかみ) 櫛御気野命(くしみけぬのみこと)
「伊邪那伎日真名子」とは国生みを始めて生きとし生けるものを生かし、その主宰の神をもお生みに
なられましたイザナギノミコト・イザナミノミコトの可愛がられる御子の意です。
「加夫呂伎」とは神聖なる祖なる神様であります。
「熊野大神櫛御気野命」とは、この熊野に坐します尊い神の櫛御気野命という意です。
この御神名は素戔嗚尊(スサノオノミコト)の別神名であります。
ご神名は神格の本質を表しますことから、ご祭神の本質は人々の食して生くべき食物に霊威をみちびき、
農耕生産の豊穣を約束して、人々の営む万般の生業の発展を保障され、人の世の繁栄と平和、人々の
幸福をみちびかれる深厚高大な霊威を発顕具現されるところにあります。
スサノオノミコトは、出雲の簸の河上で八岐大蛇を退治された神話に見られますように、人間社会を
洪水の災害から救われて稲田の豊穣をもたらされ、人の世を和楽にみちびかれました。
スサノオノミコトは不思議な霊威をあらわして成りと成り出づるものが豊富であるようにと世の人々を
導かれたのであります。
これは、人間社会につきまとう人間であるが為逃れられない不安と苦悩を取除いて、人間の営む社会
生活の繁栄と平和をもたらされたということを意味しています。
●スサノオノミコトは人間の幸福を約束される愛の神
●スサノオノミコトは人間の願望期待に応えられる救いの神
●スサノオノミコトは身を犠牲にして他を救われる愛の神
●スサノオノミコトは人の世の幸栄のムスビの神
スサノオノミコトに見守られています限り、人の世は立ち栄えるのであります。熊野大神の御神縁に結ばれる
人々は、その御手振りに神習いまして、御神光があまねき世に輝きわたるように神意奉行を尽くさせて
戴きたいものであります。

神 話(しんわ)

神話は遠い遠い昔から私たちの祖先たちが言い継ぎ語り継いで生活の精神的ハシラとしました、
いわゆるイノリの物語であります。見えないものに生かされて生きる有難さを思う心のあらわれであります。
青森県国張遺跡は約4,000年も昔の縄文時代の先祖の生活の遺跡です。そこからは日本唯一の
”合掌の土偶(土で作った人形)”が先年に出土しました。縄文の祖先は何に祈ったのでしょうか。

生かされて 生きるや今日の この生命(いのち)
天地(あめつち)の恩 かぎりなき恩

との道歌があります。

神話で見る大神様